真壁小目を使用した、8寸高級型和型墓石を建立。世田谷区寺院墓地

ご覧いただきありがとうございます。東京都内のお墓専門店、協和石材工業所の笹本です。世田谷区のお寺様墓地にて、真壁小目を使用した高級型和型墓石を建立させていただきました。

 

世田谷区寺院墓地 新規建立 石碑:真壁小目(高級型) 外柵:中国産623 墓誌:インド黒

 

いつもお世話になっている世田谷区のお寺様の墓地で、お墓の建立をお手伝いしました。すでに墓地をお持ちの方で、ご家族様が亡くなられてお墓を建てることになったそうで、お店にお越し下さいました。

 

こちらがお墓を建てる場所です。間口は90cmほどですが、奥行きのある墓地です。

 

横から見ると、かなり奥行きがあることが分かります。手前のお墓の倍の奥行きがあり、1.8mほどです。お墓については、「急いではいないけれど、しっかりした立派なお墓を建てたい」とご希望でした。ご一緒に周りのお墓を見ながらご希望をうかがうと、和型のお墓がお好みでしたので、和型で石種の違うものを何通りか図面を作成してご提案しました。その中で気に入っていただけたのが、石塔に茨城県産の真壁小目石を使ったお墓でした。

 

工事が始まっています。土を掘り下げて基礎を打ち、カロート(納骨室)を設置するところです。

 

カロートには、福島県産の白河石を使用しました。すべて私が手加工で製作しました。白河石は、石塔等に使われる御影石が花崗岩であるのに対して、安山岩系の石です。吸湿性に優れているので、納骨室に使用すると内部に湿気が溜まりにくくなり、納骨スペースを快適な状態に保つことができます。今回は、数日かけて手加工で製作しています。

 

土台の工事がかなり進みました。白河石のカロートを設置して、その上に御影石の土台部分を据えました。奥に見える棚板の上にお骨壺を安置します。お骨がいっぱいになったら下の段にも納めることができます。奥行きに対して間口の狭い墓地でしたので、できるだけお骨壺の出し入れがしやすいように、納骨室の手前の石を丸く加工しました。

 

いよいよ石塔の据え付けに入ります。カニクレーンで一番上の棹石を吊り上げて慎重に設置します。お墓の工事は、私と兄、それに私の師匠と、現場によってフォローしてくれる職人とで行っています。

 

左手に墓誌も設置して、お墓が完成しました!

 

茨城県産真壁石の小目、8寸の高級型の和型墓石です。棹石の頭に香箱加工、上台には亀腹加工も施しました。8寸はお墓のサイズで、棹石の幅が8寸(約24cm)であることを表しています。奥行きに対して間口が狭い墓地ですが、工夫することで標準的な8寸のお墓をバランスよく設置することができました。今回使用した真壁の小目は青味が深くとてもきれいで、とても良い仕上がりになりました。

 

墓誌です。こちらはインド産の黒御影石を使用しました。ご戒名の上に、お客様の強いご希望でなくなったご家族様に因んだ彫刻を入れさせていただきました。文字と家紋以外を彫刻するのは私も初めての経験でした。

 

水鉢前面に家紋も彫刻しました。納骨の際は、香炉とその下の拝石を取り外して行います。お墓手前の白い部分はバーナー仕上げをしているところです。バーナーで石の表面を炙ってザラッとした仕上がりになっているので、雨などで濡れても滑りにくく安全です。

 

お引き渡しも無事終わりました。強いご希望でさせていただいた彫刻もきれいに入っていて、ご満足いただけたようでした。ご納骨は少し先になりますが、最後までお手伝いさせていただく予定です。このたびは建立をお手伝いさせていただき、ありがとうございました。亡くなったご家族様のため「しっかりしたお墓を建てたい」と願うお客様のお気持ちに、少しでも寄り添ってお手伝いできておりましたら幸いです。ご家族でどうぞ末永く大切にお参りくださいませ。ご納骨までになにかご不明な点などございましたら、なんでもお尋ねください。